フィリピン日記 20160530

2016年5月30日(月)

月曜日、朝イチからJKの家で打ち合わせ。コーディリエラで買った10袋(2500g)ものコーヒー豆、PHSAの学生でJKのアシスタントをしていたAaronが、夏休み明けで学校に戻る前にすべて挽いておいてくれた。ありがとう。

週末に起きた事件に対してまだ具体的な方策が見つからないまま、すでに紹介をお願いしてあった各方面へ打診を続ける。特にUP Village バランガイの中産階級を呼んでACAYやパヤタスの人と混ぜることは大事だと考えていたが、バランガイ長の息子・Josephからもはかばかしい返事はなし。フィルムメーカーたちのネットワークを持つJohn、Maginhawaの若いビジネスマンやCubaoの学校の生徒たち、漁師の家族などにつながる可能性のあるJoelleも忙しいようで、なかなか動きがない。

ただ面白かったのがJoelleに「もし今想定している人たちが難しそうなら、(Joelleはこの地域で育ったので)地元の人たちを紹介してもらえないか」と尋ねたときのこと。彼女からの返事は「当時いた友達たちはみんな引っ越していってしまった。いまこのあたりに住んでいる人たちのことは、私はほとんど知らない」だった。Josephからも、UP Village バランガイではみんな週末はどこかへ出かけるか家にこもってスマホやタブレットばかりいじっているので彼らを引っ張り出すのが課題だと聞いていた。だから招待できそうなのは、お年寄りや低所得者層だけだと。日本でも似たような感じなので論理的に考えれば分かることだけれど、まさにここ現在のマニラで「このロジックが適応可能だった」という発見が大事で、都市生活者のコミュニティに起こること、そのパターン(法則)は日本の状況に引き寄せて考えることができそうだと思った。

もうひとつの問題はファシリテーター。ACAYの予定変更の結果、金曜の参加人数が膨れ上がってしまった。もともと金曜は学生の影絵劇団Karilyoも来れない上、AninoのメンバーもTeta以外は来れない。たとえ通訳がいても私がひとつひとつのグループの作業に細かく関わるのは難しそうだし、ファシリテーターとしてはドラマトゥルクか劇作ができる人間が必要だと考えていた。シドニーの劇作家でAninoのメンバーであるPaschalが来てくれればベストなのだが、どうやら無理らしい。

そんなタイミングで昼になり、昨年のInternational ExchangeプログラムのキュレーターだったDavidが到着。彼はオーストラリアの劇作家だが、Sipatと10年にわたり関わり続けていて、両国での共同制作を行ってきた。シドニーの『YOU ARE HERE』というフェスティバルをプロデューサーとして立ち上げ・運営もしてきた経験から、KARNABALの運営の面でもJKやサラをサポートしている。Sipatが手掛けるワークショップ型の作品『Gobyerno』チームのひとりでもある。

…ちょうどいいじゃないか!

というわけでその場でファシリテーターとしてDavid、そしてJKにも現場に入ってもらえることが決定。二人とも2日にあるGobyernoをはじめいくつかショーを抱えているので事前の打ち合わせはほとんどできないが、それでもぶっつけでやれてしまうのがKARNABALとフィリピンの面白いところ。

しばらく外で作業をした後、JKの家で午後から予定されていたIssaのプレヴューに途中から参加。彼女の作品は昨年NYから参加したパフォーマー、Siobhanとのコラボ。Issa自身の生い立ちやアイデンティティを語るソロピースで、本番は絶対に見ようと思った。彼女の両親はアクティビストで、作品の中では父が刑務所に入っていた時代のことも語られていた。今は社会課題を抱えるさまざまなコミュニティの支援をしているそうで、そのつながりでSOMATOに参加できそうな人を紹介してもらえないか相談したところ、「母に話してみる」と快諾してくれた。自分もリハーサルで忙しい時なのに、ありがたい。

その後はSipatの照明家・Ninyaの『HAPO(N)』のプレヴューに参加。haponとはタガログでafternoonやeveningの意味。俳優も舞台もない、照明だけで劇場の空間に「午後」を表現した作品だった。その後に続くYenyenのプレヴューも見たかったけど時間的・体力的に限界で断念。

ホテルに戻るとIssaから返事が来ていた。「招待状を作ると呼びやすい」ということだったので、翌朝早くに送ると約束して、8日に登壇するTok! Tok! Talk! の講演テーマとプロフィールの準備。タイトルは”Being an empty center”にした。戯曲の流れも少し整理。今日も仕事場はホテルの廊下、っていうか階段だった。

 

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