フィリピン日記 20160611

13497665_636434306511446_3357319449039288727_o( Photo by Brandon Relucio / KARNABAL FESTIVAL 2016)

2016年6月11日(土)

16時からThe Scenius Proによる『Hear, Here!』へ。耳の聞こえない人と耳の聞こえる人が一緒につくる参加型の作品。ファシリテーターも音はいっさい使わないし、参加者もいっさい喋ってはいけない。
参加者同士が手話、におい、メッセージ、絵などいろいろな方法で出会い、お互いを知り合っていく過程。それと並走して、耳の聞こえない女の子と、聞こえる男の子の恋物語が、2体の人形とパフォーマー、参加者たちによって組み立てられていく。内容もよかったのだけど、この構造も参加型としてすごく面白いと思った。

途中、耳の聞こえる男の子役がラブソングに合わせて踊るシーンがあった。ダンス自体はありふれたストリートダンスなのだけれど、途中、ふいに音が消え、無音の中スクリーンに映し出された歌詞だけが残る。聞こえた、と思ったらまた遠ざかる。聞こえないラブソング。胸が震えた。

13475036_636434466511430_1972565523398658347_o( Photo by Brandon Relucio / KARNABAL FESTIVAL 2016)

写真のように、拍手も手話。終演がだいぶ押してしまったので他のプログラムは見逃し、いったんホテルへ帰って少し休んでからThomas Morato近くのTomato Kickへ。

この日も、先日観たClydeとDavidのショーが上演されたのだが、それぞれに演出が変わっていて、特にDavidのフォーレノイの作品は構成が何から何まで変わっていてびっくりした。

白人であることの葛藤を吐露した前回バージョンに対して、今回は重病で入院していた姪(本当の話)の看病をしていた母を元気づけたくて「フォーレノイ・コンテストで優秀した」と嘘をついてしまった、という話から始まった。母から喜びとともに「その番組を観るのを楽しみにしている」という返事を受け取ったDavidは「今日はみんなに協力してもらって、母に送るためのコンテスト映像をつくりたい」と話す。

実際に出演しているコメンテーター役として、Tassosやちからさん(愛されキャラ…!)が舞台に引っ張りあげられ、即興でバラエティー番組が演じられていく。フィリピンの人たちはみんなよく知っている番組だから大盛り上がり。最後は出場者として登場したDavidが、Sipatとともにタガログ語のショーを披露して、終演。

いつの間につくったの?と訊くと、前回の本番直前にこの構成を思いつき、翌日に脚本を書き上げてリハーサル無しのぶっつけ本番だと言う。こういうつくり方を可能にしているのは作家よりむしろフィリピンの観客の応答性の高さだと思うものの、仕事がはやい。そして、このいきなりつくっていくライブ感が心地よい。

その後は、ほぼオールナイトのオープンマイク『Strange Pilgrims』。昨年も開催されたこのイベントは、「クロージング前夜祭」的な馬鹿騒ぎ。私も昨年はなぜかステージに上がり、なぜか竹田の子守唄を歌ったのだった。それにしても観客も含め飛び入りがどんどん増え、のびていく出演者リスト。日本からKARNABALを見にやってきた横浜の劇団・くろひげの女の子3人も彼女たちの作品のワンシーンを即興で演じて、おおいに盛り上がった。

深夜2時も過ぎた頃、オオトリのJK、Sarah、YenYenたちによるメタルバンドShing Shing Taberoarrr(シン・シン・タベルォ)が登場。JKが大阪にいたせいかバンド名や歌詞のそこかしこに日本語が漂うのが、KARNABALの多くの作品がみんなアメリカ文化で育ったんだね!って感じだったので、新鮮だった。最後はYenYenの歌う「PON PON PON」(きゃりーぱみゅぱみゅ)だった。

お祭り騒ぎは午前3時頃に終わり、タクシーで帰宅。明日はついにKARNABAL最終日!

 

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