フィリピン日記 20160602

2016年6月2日(木)

午前中は各コミュニティのキーマンたちへ再度の協力要請。していたら時間ぎりぎりになってしまい、Grabでタクシーを呼びキアポ近くのDangwa(ダングヮ)という花市場までサンパギータを探しに。Dangwaはキアポの少し手前、サント・トーマス大学の近くのエリア。半径100〜200mくらいの範囲だろうか?小規模ながら花屋がずらりと並び、花の香りに包まれて、ちょっと幸せな気持ちになった。

問題はそこから。サンパギータの花は国花になっているくらいポピュラーなので当然あるに決まっていると思い込んでいたのだが、どの店で聞いても「うちにはない」という。一軒だけ「ある」といった店ではカタログで、お葬式に出すような見事な装花の写真を見せられた。

サンパギータの花が欲しいならキアポへ行けと言われ、とりあえずジープニーでキアポへ。でも花屋などは見当たらず、教会のまわりにたくさんいる花売りのことを言ってたとしか思えない。Tetaからも花を買いたいなら教会へ行くのがいいとアドバイスをもらっていたので、値段を尋ねると4ピースで20ペソ。Maginhawaで子どもから買った時は2ピースで20ペソだったので半値だが、まだ高い気がする。JKに電話をして相談し、いったん引き上げることに。

今度はジープニーでクバオへ。残り1時間で小道具を集めないといけないが、あいにくクバオの土地勘がそんなに無いので駅直結のモールへ。日本製品66ペソショップ(百均みたいなお店)でトランプとペンを買い、家庭雑貨や電化製品の店を回って魔法瓶を探す。1Lくらいのステンレスのポットはすぐ見つかったが、コーディリエラの山奥で使っていたのと同じ3Lくらいのタイプが欲しい。電化製品屋さんで割引で売られていたのを見つけて299ペソで購入(ちなみに後日マリキナの市場では220ペソだった!)。バスでEast Ave.とV. Luna Ave.の交差点まで戻り、ホテルへ寄ってTassosのワークショップが行われているPapet Museoの3Fへ。

Tassosのワークショップは、彼が中心となって活動しているロンドンのパフォーミング・アーツ集団Coneyのメソッドに基づいたもの。昨年のKARNABALで同じくConeyに参加しているNikkiのワークショップに参加していたので、なんとなく知っている内容。ACAYのあけた穴が埋まっていない土曜日について参加コミュニティの紹介をお願いしているIssaが会場にいて、ここで進捗を尋ねる約束だったが、忙しそうなのでインターネットのあるところへ移動して作業。

7時からに劇場へ戻り、1FでSipat Lawin Ensembleの『GOBYERNO Prototype. Seq. 3-Post Elections / Nation』を観劇。ワークショップ形式で理想の政治について議論をし、参加者たちが理想の政府を演じたものを動画で撮影、最後には自らが観客になって、その映画を鑑賞する。JKのいう「革命のリハーサルとしてのパフォーマンス」という理念がそのまま結晶化したような作品。
昨年のKARNABALでフィリピン初演を観た時の衝撃と感動は大きく、帰国してから、企画設計に関わっていた『官能都市-Sensuous City』(HOME’S総研)でも紹介させてもらった。その時、韓国でのプロトタイプ上演のダイジェスト動画も見たし、その後、本牧アートプロジェクトで行われた日本バージョンには参加者として立ち会った。

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( Photo by Brandon Relucio / KARNABAL FESTIVAL 2016)

今回の参加者は、PHSAの学生やアーティストが多かった昨年に比べて一般人かつ年齢層が高い印象で、プロセスの雰囲気もだいぶ違った。途中でJKがやってきて「フィリピン人じゃないみたい!」と囁いていったが、たしかに昨年に比べると真面目でややおとなしいムード。でも各グループの議論は熱かったし、最後の映画では参加者一人一人が不器用に演じるさまがとてもチャーミングだった。

そして会場(空間)の影響もかなり大きいなと感じた。昨年の会場だったVargas美術館はガラス張りで外は森、本牧では映画館跡、そして今回は劇場。日本でやる場合でも、たとえばアーケード商店街とか公園とか市役所前の広場とか、公共空間にはみ出すか占拠するような会場設定にしたら面白そう。国会議事堂が見えるところとかね。

終演後、会場前でIssaをつかまえて進捗を尋ねると、「ごめんなさい、リハーサルで忙しくてまだ聞けていないの」という返事。さすがに前日だったのでややショックだが、しょうがない。JKがFacebookで参加を呼びかけると言ってくれたので、あとは運に任せることに。

KARNABALの運営陣に撮影記録のことを確認。初日にビデオと写真が入るということだったが、少し心もとないので、ペピンと一緒に来る予定のカメラマンの菅原康太くんに撮影をお願いできないかメッセージを入れた。シンプルな一眼しかないけど撮影できるよと快諾してくれた。ありがたい。

Mariaと会場で落ち合い、JKも含め花売りの子どもをスカウトする方法について相談。まずは子どもを見つけることが先決だが、会場に来てもらうには両親のいるところに連れて行ってもらって、彼らと話をつけなければならないだろう。時間はすでに22時を回り、ちょっと危ない。念のため貴重品を劇場に預けて身軽になり、Mariaとふたりで出発した。

私がよく子どもを見かけるのはMaginhawaだが、MariaがMalingapのフードコート『Z-Compound』の方が心当たりがある(彼女自身が馴染みがあって話しかけやすい)というので、まずはMalingapへ。だが夕方に降った大雨のせいで子どもたちはすでに家に帰ってしまっていた。Maginhawaのミニストップへ行ってみるが、いつもはあんなにいる子どもたちの姿が見当たらない。そこらにいたおじさんに訊くと「今さっきまでいたけど帰っちゃったよ」との答え。トライシクルのドライバーに尋ねると「明日はミサがあるから早い時間に教会に行けばたくさんいるはずだよ」と教えてくれた。この時点で23時を過ぎていたので安全のため諦め、Mariaと明日の朝8時に待ち合わせて教会へ行くことに決めた。

食事をしていなかったので深夜までやっている定食屋『イロコス』で軽いヌードルを食べ、ホテルへ帰った。店にいるとき、プレヴューを見てやや手厳しい意見を言ってしまったDanielたちが公演初日を終えて店に入ってきた。「あの時は意見をありがとう!おかげですごく良くなった〜」と言うので、明日から本番だから、自分のが終わったら観に行くね!と話して別れた。

ベッドに入っても、緊張してなかなか眠れなかった。

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